赤外線カメラを使いこなすには! #25
赤外線カメラを使いこなすには、単に機器を操作する技術だけでなく、熱画像の解析に関する専門知識と、その分野特有の外部環境への配慮が不可欠です。■専門知識の習得
正確な診断を行うためには、撮影されたサーモグラフィー画像を正しく読み解く能力が必要です。
熱画像診断の原理理解: 赤外線カメラは、対象物から放出される赤外線エネルギーを検知し、温度分布を可視化します。
この際、対象物の放射率(熱をどの程度放出するか)や、反射熱が画像に与える影響を理解しなければ、正しい温度を計測できません。
建物の熱特性の知識: 雨漏り調査では、水分が蒸発する際の気化熱で温度が低下する現象を捉えますが、
断熱材の劣化や空気層の存在など、他の要因でも温度差が生じます。これらを正確に区別するための建築知識が必要です。
解析ツールの活用: 多くの赤外線カメラには、撮影した画像をPCに取り込んで解析する専用ソフトが付属しています。
指定範囲の最高・最低・平均温度を算出したり、レポートを作成したりする機能を使いこなす必要があります。
■撮影における注意点
熱画像の精度は、撮影時の環境に大きく左右されます。
時間帯: 太陽光による影響を避けるため、夜間や早朝に撮影を行うのが一般的です。日中、太陽熱で温められた壁は、雨漏りによる温度差を検出しにくくなります。
天候: 雨天や強風、表面が濡れている状態では、正確な温度差を計測するのが難しくなります。
反射熱への配慮: 窓ガラスや金属の表面は、周囲の熱を反射しやすいため、思わぬ場所に高温や低温が表示されることがあります。
この「見せかけの温度」をノイズとして識別するスキルが必要です。
■資格と実務経験
赤外線カメラを業務で活用する場合、専門的な資格取得と実務経験が信頼につながります。
「赤外線建物診断技能師」:(弊社取得者在中) 建物診断に特化した民間の資格で、研修を通じて赤外線カメラの基礎知識や診断手法、報告書の作成方法などを体系的に学べます。
この資格は、顧客からの信頼を得る上で有効です。
ドローンと組み合わせた技術: 特に高所や広範囲の調査では、ドローンに赤外線カメラを搭載して効率的に撮影する技術も重要です。
専門の講習で、ドローン操縦と熱画像撮影の両方を習得するコースも増えています。
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2025年08月20日 10:00